モーガン・アーケード、カーディフ

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カーディフは、ローマン・ブリテン時代(43-410)からの歴史をほこり、産業革命時代は石炭の積出し港として栄え、そして1955年にウェールズの首都となったヨーロッパでいちばん若い首都である。

ここにはヴィクトリア時代に建設された華麗なアーケード街がたくさんあり、カーディフは「アーケードの町」としても名高い。外の通りは趣も交通事情も大きく変わってしまったが、ガラス天井が美しいアーケード街はみごとに昔の面影をとどめている。石畳の歩道をゆけば、100年前の商店街にいる気分になるが、並んでいる商品はモダンでおしゃれなものばかり。

写真のアーケード(1920年頃)は、かつて<ニュー・セントラル・アーケード>と呼ばれていた。その東端付近で、アーケードは2つに分かれて、店舗でできたユニークな「島」の周りを巡っている。

Photo of glass roof over Morgan Arcade, Cardiffこれは、過去に<ロイヤル・アーケード>と<キャッスル・アーケード>を手がけたカーディフ・アーケード社により、1896年から99年にかけて建設されたものだ。やがて、この<ニュー・セントラル・アーケード>が大いに発展し、すぐ北端にあるデーヴィッド・モーガン百貨店と直結したので、<モーガン・アーケード>という名称に変わった。

実業家デーヴィッド・モーガン(1833-1919)は、1879年にザ・ヘイズ通りに服地屋を開き、1892年にはカーディフ・アーケード社の取締役になった。<ニュー・セントラル・アーケード>の完成が近づいたころ、彼は2番目の店舗をセント・メアリー街にオープン。そしてこの店の後ろ側と新しいアーケードの間には、連絡路が作られた。

その後、<ニュー・セントラル・アーケード>を手がけた建築家エドウィン・スアードは、デーヴィッド・モーガンの2つの店舗を1つにまとめて拡張する設計を依頼され、これがウェールズ最大の独立した百貨店へと発展していった。 しかし、モーガン百貨店は2005年にその125年の歴史を閉じた。

スアードは、カーディフ王立病院や、<モーガン・アーケード>への入口に近いセント・メアリー街33番の宝石店など、多くの建物を設計している。

翻訳・補筆:藤沢邦子 (日本カムリ学会会員)

郵便番号 CF10 1AA  地図

のウェブサイトモーガン・アーケード、カーディフ

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